パンを焼いてただけなのに~お忍びで来た冷酷王子の胃袋を掴んだ結果、なぜか過保護に溺愛されています~
下町のパン屋「アネモネ・ベーカリー」の看板娘アネモネは、毎日心を込めてパンを焼いていた。
しかしある日、騎士として出世した幼馴染の婚約者から「パン屋の娘など、輝かしい俺の未来にはふさわしくない」と一方的に婚約破棄を言い渡されてしまう。
長年の夢を打ち砕かれ傷心のアネモネだったが、それでも彼女は、愛するパン作りをやめることはなかった。
そんな彼女の店に、ある雨の日、フードを目深にかぶった謎の青年がふらりと現れる。
彼が、アネモネが焼いた何の変哲もない素朴なパンを一口食べるなり、その味にいたく感動した様子。
それからというもの、その青年――実は「氷の王子」「冷酷非情」と噂されるこの国の第二王子ジークフリート様がお忍びで来ていたのだが――は、なぜか毎日アネモネの店に通い詰め、彼女のパンを買い占めていくようになる。
「君の焼いたパンがなければ、一日が始まらないようだ」
「……君の笑顔も、悪くない」
最初はパン目当てだったはずの王子様から、いつしか注がれる熱い視線と、とろけるように甘く過保護な溺愛に、アネモネは戸惑うばかり。
ただパンを焼いていただけなのに、気難しいはずの王子様の胃袋と心(?)を掴んでしまったパン屋の娘の、甘くて美味しいシンデレラストーリー!
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