婚約破棄されて妹が暴走しました。助けてください。

セーデン侯爵家の令嬢ユリアとラウラは仲良のよい姉妹だ。
清楚で神々しい姉のユリアにはクヴィスト侯爵令息ラグナルという婚約者がいる。
活発で可憐な妹のラウラにはホルンルンド公爵令息クリストフェルという婚約者がいた。

「『君の素行には看過し難い問題がある』って、はあぁっ!?」

上記の通り、侯爵令嬢らしからぬ活発ぶりが仇となり、婚約を破棄されたようだ。

「あれからラウラは手に負えないのです。助けてください」

そう言われてしまえば、セーデン城の騎士として放ってもおけない。

「ねえ! 誰か! こぉんなに可愛いのよッ!? 今のうちだけよ!!」

男漁りに目覚めてしまおうと、騎士にとっての姫君には変わりはない。
おかしな噂が広まる前に、盛り場から連れ戻さなくては。

「ありがとう、ダグ。私たちだけの秘密ね」
「……」

俺はセーデン城の騎士、ダグ・ダール。
愛しの姫君が嫁いでしまう前に、ここはひとつ、いいところを見せなくては。
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