私たち婚約破棄をされまして ~傷の舐め合いが恋の始まり~
私は伯爵令嬢ルシンダ・レイク、バージル卿の晩餐会に来ている。
まったく、たまったもんじゃない。5日前、ハワード・ウォーターズ卿から婚約破棄を言い渡されたばかりで、ずっと笑いの種にされている。しかも謂れもない汚名まで着せられた。
「やってらんない」
「本当、やってられないよ」
広間を抜けだして花壇の端に腰掛けたとき、薔薇の向こうから声がした。
「あんた誰」
「僕はアレン・アームストロング」
聞いた事ある。
2ヶ月前、婚約者を侯爵に寝取られた可哀相な伯爵だ。
「ごめん。私あんたの事、笑ったわ」
「仕方ないよ。それで、君はどうしたの?」
──そして私たちは、愚かしい一夜を共にした。これが運命の恋だなんて、思ってもみなかった。
まったく、たまったもんじゃない。5日前、ハワード・ウォーターズ卿から婚約破棄を言い渡されたばかりで、ずっと笑いの種にされている。しかも謂れもない汚名まで着せられた。
「やってらんない」
「本当、やってられないよ」
広間を抜けだして花壇の端に腰掛けたとき、薔薇の向こうから声がした。
「あんた誰」
「僕はアレン・アームストロング」
聞いた事ある。
2ヶ月前、婚約者を侯爵に寝取られた可哀相な伯爵だ。
「ごめん。私あんたの事、笑ったわ」
「仕方ないよ。それで、君はどうしたの?」
──そして私たちは、愚かしい一夜を共にした。これが運命の恋だなんて、思ってもみなかった。
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