悪役令嬢を守る秘密の約束 ~魔女は年下伯爵に愛される~

婚約者が流行り病で急死した。
私は彼の姉ルシアナ・アメナバール侯爵令嬢に魔女呼ばわりされ、父も無実の罪を着せられ投獄された。
全てを失った私は救貧院に身を寄せる。

「シャノン・クワイン」
「はい」
「お客様が御見えだよ」

イーグルトン伯ジェフリー・カーソン卿は、息子トレヴァーの家庭教師を探していた。
実は体の弱いトレヴァーに薬草を調合してほしいとの事。
魔女と罵られた理由が、私の首の皮一枚を繋いだ。

「シャノン。大好きだよ」
「トレヴァー様、私も、大好きですよ」
「僕が大人になったら、絶対にシャノンを幸せにしてあげるんだ」

時は流れ、私は家庭教師時代に貯めた給金を元手にして、町はずれで薬屋を営んでいた。
けれどついに魔女裁判が激化し、私も逮捕される。
牢獄にはなんと、私を魔女として貶めたかつての婚約者の姉ルシアナの姿が。

「この女こそ魔女よ! みんなこの女の呪いのせいだわ!」

そして……
火炙りの刑を目前に、彼が、現れた。
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