私の浮気をでっちあげてくれたあんた、今から潰しにいくから覚悟しなさい!!

「こっちは君を処刑したっていいんだぞ!? ありがたく思え!!」

私はボードリヤール伯爵令嬢リゼット・オヴォラ。
なぜか「浮気女」と吹聴されて、今、命からがら婚約を破棄されました。

どうも私、モロア伯爵という妖艶な貴族とデキてるそうです。
もちろん慰謝料なんてもらえませんし、なんなら娼婦呼ばわりされてます。

「このままじゃ私、一生結婚できないじゃないッ!」

潔白を証言してもらうため、私の浮気相手であるらしいモロア伯爵を訪ねた。

「やあ……。可愛らしいお客さんはいつでも大歓迎だよ……」
「……」

悪魔的に麗しく、肌艶は健康そうなのに儚げで、溜息まじりの美声。
私がすっごく嫌いなタイプの、なんか、もったいぶったいやらしい感じ。

「あぁ(溜息)、そうか(湿った吐息)、それは大変だったね(悩ましい吐息)」
「あの、いちいちンフンフ言う必要あります? 胃がもたれてるんですかね?」
「んふ(甘い吐息)。君は、面白い子だね(省略)」

美麗な変態って感じだけど、とりあえず調査してくれるとの事。
そしてあっさり、私を陥れた女が判明。

ジラール伯爵令嬢ジュスティーヌ・ドゥーセ。今、私の元婚約者の隣で笑ってる。

「やられたわ」
「ん……っ、悪い子だ(ァん)」

モロア伯爵は鼻が詰ってるの? 鼻炎???

ともあれ私たち、クズティーヌの悪事を公表する事にしました♪
あ、ジュスティーヌの。
24h.ポイント 14pt
0
小説 30,275 位 / 184,424件 恋愛 13,043 位 / 56,089件