『無能の烙印を押された宮廷調合師、隣国で「ポーションの常識」を塗り替える ~我のが勝敗を決めますが、元上司のあなたには水一滴売りません』
クビにされた「無能」の特製ドリンクが、絶望の戦場を歓喜の渦に変える。
復讐は、成功という名の最高級の報酬で。
■ あらすじ
王国随一の調合技術を持ちながら、その「効率重視」の姿勢を「伝統への冒涜」と断じられ、宮廷を追放された調合師ゼロス。
彼が開発したのは、従来の常識であった高価な「黄金のポーション」を嘲笑うかのような、安価で即効性に優れた**魔導栄養ドリンク『試作十号』**だった。
一文無しで辿り着いた隣国・バシュタール公国の国境地帯。そこでは、補給が途絶え、傷つき倒れる兵士たちが絶望の淵に立たされていた。
ゼロスが差し出した「毒々しいほどに黄色く、パチパチと弾ける液体」――。
それを一口煽った兵士たちは、瞬時にして傷を癒やし、限界を超えた身体能力を覚醒させる!
「これはポーションではない。ただの……『栄養ドリンク』だ」
その噂は瞬く間に広がり、ゼロスは隣国で調合ギルドを立ち上げ、軍事と経済の常識を次々と塗り替えていく。
一方で、ゼロスを失った王国騎士団は、高価な薬の欠乏により破滅の危機に瀕していた。
「頼む、ゼロス! 薬を、そのドリンクを売ってくれ!」
かつて自分を泥靴で踏みにじった元上司が、今さら涙を流して縋ってくる。
だが、ゼロスの答えは決まっている。
「あいにく、我が社の製品は『戦う意志がある者』専用でして。――あなたに売る水は、一滴もありません」
炭酸の爽快感とともに駆け抜ける、前代未聞の「調合」サクセス・ファンタジー、開幕!
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