からから短編劇場〜アルファポリス版
売れない小説家、画噺人生⦅えばなしとき⦆は雑誌掲載用の小説を書いていたが、なかなか筆が進まずに困っていた。
そんな時、決まって彼女は。
「物語なんて家から出ればたくさん落ちているわよね」
なんて言って、お気に入りの黒いワンピースを身に纏い、宛もなく放浪をしては毎回、帰り道を見失って途方に暮れるのだ。
けれどそれは人生《とき》にとって悪いことばかりではない。
今日は古く寂れて廃墟となった映画館を見つけることが出来た。
館内からはカラカラと回る映写機の音が聞こえる。
「あら?まだ映写技師はご健在なのかしら?」
人生⦅とき⦆は映写機の音に誘われて「からから短編劇場」へと足を踏み入れた。
人の気配を感じられない、がらんどうとした館内の映写室には、捨てられるようにして地面に置かれている短編映画フィルムが転がっている。
人生《とき》は可哀想だなとフィルムを拾い上げて、映写機に入れると「死を埋める鉄」という3分ほどの映画がスクリーンに映し出され、人生《とき》の長い長い物語を辿るお話が幕を開けるのだった。
全編を通して共通するコンセプトは、闇の中にあるささやかな光です。
カクヨムでは続きの短編が読めます。
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