愛されない王妃

フォード王国の国王であるカリクシード・フォードの妻になったジュリエット・ベリーナ侯爵令嬢。

前国王の王命ではあるが、ジュリエットは幼い頃の初恋の相手であるカリクシードとの結婚を内心喜び、嫁ぐことになった。

しかし結婚してみればカリクシードにはもうすでに愛する女性がいた。

その女性はクリシア・ランジェル元伯爵令嬢。ある罪で父親が廃爵され今は平民となった女性で、カリクシードと結婚することは叶わず、父である前国王がジュリエットとの結婚を強引に勧めたのだった。

そしてすぐにハワー帝国に正妃であるジュリエットがカリクシードの妹のマリーナの代わりに人質として行くことになった。

皇帝であるベルナンドは聡明で美しい誇り高きジュリエットに惹かれ何度も自分のものにならないかと乞う。
だがベルナンドに対して首を縦に振ることはなかった。

一年後祖国に帰ることになった、ジュリエット。

そこにはジュリエットの居場所はなかった。

それでも愛するカリクシードのために耐えながら正妃として頑張ろうとするジュリエット。

彼女に味方する者はこの王宮にはあまりにも数少なく、謂れのない罪を着せられ追い込まれていくジュリエットに手を差し伸べるのはベルナンドだった。

少しずつ妻であるジュリエットへ愛を移すカリクシードと人妻ではあるけど一途にジュリエットを愛するベルナンド。

最後にジュリエットが選ぶのは。






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