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いざ、報告へ

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それから、1週間が過ぎた。
学園には、2日に1回程度出席するようにしている。
早退も時々あった。
スフレがクラスメイト達に一部を話してくれていたおかげで、私とエフェンが何をしているのか問われることは無かった。
シェシュアから聞いたのだが、スフレはこう言っていたそうだ。


『今日欠席している2人は、とある任務により暫くは出席が不安定になるだろう。ただし、何をしているのかを聞くことは禁じる。そして2人が欠席していることを、誰にも言わないように。たとえ家族であったとしても、だ。よろしく頼むぞ。』


流石だと思った。
誰か1人でも欠席していることを言ってしまえば、瞬く間にその話が広がり、ケルレーム公爵やサキューセズ伯爵の耳に入ることになるだろう。
それを防ぐ為に、箝口令ともとれることを言ったのだ。
本当に、頼りになる先生である。

そして今、私はエフェンと共に証拠をまとめていた。


「これは……こっちね。」

撮影魔道具マジックカメラで撮ったやつはここでいいか?」

「ええ。あとは内容を書いて……よし、出来たわ。今から持っていきましょう。」

「了解だ。」


今まで集めた公爵と伯爵の悪行の証拠書類を持ち、私とエフェンは国王陛下への謁見に向かった。
陛下の書斎へと通される。


「国王陛下。『賢華』ヴァリフィア様と、エフェン様がお目通りをしたいとのことです!」

「通せ。」

「はっ。」


中へ入っていくと、いつにも増して険しい顔をしていた。
証拠を持ってくることは分かっていたが、通用するのか心配しているのだろう。


「国王陛下、こちらを。」

「ようやくか……。とはいえ、2週間も経たずに揃えるとはな…。--うむ、問題ないな。これで公爵や伯爵を捕らえられるぞ。」

「ですが陛下。国の中枢ともあろう公爵が国を裏切っていたという事実を公にすれば、国民が混乱するでしょう。」

「分かっておる。表向きは急病とし、代わりを立てるつもりだ。彼らの息子が優秀であることを願うしかないが……。」

「それについてはご安心を。後継者であるご子息は、既に当主になれるだけの経験を積んでいます。さらに、他国と関わっている可能性はありません。」

「『情報屋』ともあろうそなたが言っているのだ。信用に足る。」


そう。
私達は彼らの子息も身辺調査しておいた。
その結果、問題なしと判断していた。
また他国と関わられては厄介だからだ。
そして国王陛下はもう一度視線を落とし、証拠書類を見つめているのだった。
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