夏の扉が開かない
コントラバスをたしなむ大学生の泰生(たいき)は、3回生になり通うキャンパスが変わったことを理由に、吹奏楽部を退部する。1回生の頃から親しくしていた旭陽(あさひ)との関係が拗れたことも、退部を決めた理由だったが、そのことは周囲に隠していた。
京都・伏見区のキャンパスは泰生にとって心地良く、部活はしないで卒業までのんびり過ごそうと決めていた。そんな時、学校帰りに車窓から見える商店街に興味を覚えた泰生は、途中下車して喫茶店に立ち寄る。その店でアルバイトをしている、同じ学部で管弦楽団に所属する文哉(ふみや)と知り合い、彼から管弦楽団に入部しろとぐいぐい迫られる。部活の煩わしい人間関係を避けたい気持ちと、心機一転して楽器を弾きたい気持ちの板挟みになる泰生だが……。
綺想編纂館朧様主催の物書き向け企画「文披31題」のお題に沿って、7/1から1ヶ月かけて、2000字程度の連作短編で物語を進めてみたいと思います(物語の時間の流れは、原則1話1日です)。毎回引きを作る自信は無いので、平坦な話になると思いますし、毎日更新はおそらく無理ですが、実験的にやってみます。私が小さい頃から親しんできた、ちょっと泥臭い目の京都南部を感じていただければ。
★2025年4~5月、誤字脱字修正を中心に、少しだけ手を入れました。
この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは、何ら関係ありません。
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