殺意の二重奏
千葉市にあるアパートで、変死事件が起きた。
部屋は密室。毒物は飲みかけのワイングラスの中から見つかったが、遺書はなく、自殺と断定するにはいくつか不可解な点があった。
事件の捜査に乗り出した新米刑事の水津涼花(すいづりょうか)は、第一発見者が高校時代の同級生である入沢龍人(いりさわりゅうと)であることと、亡くなったのが彼の双子の弟である蓮音(れんと)であることに衝撃を受ける。
蓮音はまた、涼花の初恋の相手でもあったのだ。
あの頃の気持ちと、現在のままならない恋との狭間で揺れながら、涼花は捜査を進めていく。
そこにあったのは、持たざる者たちの怨嗟の声であったのだ。それはまた、自分も同じことだと涼花は思う。
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