あおとみずいろと、あかいろと
私は、父と母の愛を知らない。けれど悲しいと思ったことはなかった。大好きなおじさんが傍にいてくれたから──。
父の双子の兄である青葉おじさんに育てられた私は、幸せに暮らしていた。実の父である水樹が突然海外から帰国するまでは。
「私を捨てて海外に行ってしまったくせに……」
今更「お父さん」なんて呼びたくない。
私と父の和解を望む青葉おじさんの気持ちを考え、どうにか父親を受け入れようとした。
けれど父の水樹は衝撃の告白をする。
「俺は朱里を殺そうとした。おまえは俺を、一生許してはいけない」
私がいらない子だから、父は私を捨てたの?
おじさんの言葉も信じられなくなった私は家を飛び出し、同級生の少年海斗に救いを求める。
ぶっきらぼうだけど優しい海斗に支えられながら、私はおじさんと父に向き合うことを決めた。
「全部話すよ。朱里の母親のことも、僕たち兄弟のことも」
父とおじさんは語る。 それぞれに青春と出会い、切ない別れがあったことを。
そして私は、生まれてきた意味と生きていく尊さを知る──。
不可思議な絆で結ばれた双子の兄弟、
その娘の朱里と、今は亡き母の桃子。
これはとある家族の、絆と再生の物語。
章ごとに視点が変わっていきます。
第一章は主人公の朱里
第二章は朱里のおじさんである青葉
第三章は朱里の実父である水樹
第四章で視点は再び朱里に戻り、完結へと進みます。
※エブリスタと小説家になろうにも掲載していますが、こちらは改稿版となります。
父の双子の兄である青葉おじさんに育てられた私は、幸せに暮らしていた。実の父である水樹が突然海外から帰国するまでは。
「私を捨てて海外に行ってしまったくせに……」
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