『紅薔薇の女王《ノワール・ブラッドローズ》』

五百年。

永遠を生きる吸血鬼達にとって、
本来なら瞬きにも等しい時間。

だが、
ただ一人の姫を待つその歳月だけは、
永遠にも等しく長かった。

真祖に最も近い血を持つ、
次代の吸血女王。

《ノワール・ブラッドローズ》。

吸血鬼ですら本能的に跪くほどの、
圧倒的な美貌と支配力を持つ彼女が、
ついに“成人”を迎える。

それは、
世界が動き出す合図だった。

誰が最初の眷属となるのか。

誰が女王に選ばれるのか。

誰がその血を許されるのか。

深紅の薔薇が咲き誇る《紅薔宮》で、
永遠を渇望する吸血鬼達の欲望が交錯する。

これは、
夜そのものに愛された女王と、
彼女へ永遠を捧げる眷属達の物語。
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