ぼくのまにまに
僕は僕でしかない。そんなことはわかりきったことだけどね。少年漫画のヒーローに憧れ、麗らかなヒロインに恋してしまう、そんな、そんな普通のはずの、僕だ。でもその僕にとっての普通さが、僕を、自分自身を苦しませる。僕は僕でしかない。そんなことは……わかってる。
そんな高校生和泉紫苑は自分の抱く普通さのせいで、周囲と合わず、気にしてしまいとても息苦しい日々だった。そんな時、自分に声をかけ、正面から向かい合ってくれたのは藍川大河という存在だった。
時は過ぎ、二人は同じ大学の文学部。和泉紫苑にとって、藍川大河の隣はとても呼吸が楽であった。一緒に文芸サークルに入るにあたり、個性豊かな先輩に出会ったり、藍川大河の中学以来の同級生に出会ったり……。和泉紫苑は時折感じる自分の普通に対する感情と、藍川大河に対する言い知れぬ思い。そんな、普通な和泉紫苑の日常です。
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