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一章
④
しおりを挟むその場の空気に溶け込むことに徹すると、やはりと言えばやはりか、下では馬鹿がモジャに絡まれた。
はっはっはっ(笑)南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。
ズボンに涎つけやがった報いじゃー!
「君は美濃くん?」
「アンタは……誰だっけ?」
「ぶっ!」
やべ、吹き出しちまった。
あの人気者(笑)のモジャに対して、真顔で誰?ってさすが馬鹿。
ほら見てみろ。モジャの口がひきつってるじゃないか。ナイス馬鹿。
「…転校生の桜野です」
「転校生?…あぁ、自称田村幸の弟か!」
よろしくと手を取る広太と、何故それを知っていると言わんばかりの顔をして、呆然と突っ立っているモジャの面ヤブァイ。
いやいやいや、明らかに兄弟にしては似てなさ過ぎる容姿してるから。
なんで弟に認定されたのかは知らんが、あれはない。ありえない。
僕、あれが弟だったら絶縁する。絶対する。
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