おお勇者よ、生き残ってしまうとは情けない ~お尋ね者になった勇者、今度は人間世界を相手に無双する
「どうして生き残ってしまったのだ――お前だけが、たった一人で」
勇者アシェルは魔王を討った。
何よりも大切だった四人の仲間を犠牲にして。
司祭ラフェンディ――神聖皇国の次期皇位継承者。
女騎士ヴァネッサ――民衆を導く救国の聖女。
魔法使いメイゼル――次代の魔法使いを率いる天才。
盗賊シェルスカ――並ぶ者なき裏社会のカリスマ。
勇者アシェル。
聖剣に選ばれただけの、ただの孤児。
世界は彼を許さなかった。
理不尽な糾弾と断頭台から逃れた「元」勇者の首には賞金がかかる。
少年は当て所なく野山を彷徨った末、とうとう野盗に身を落とす。
だが。
たまたま襲撃した馬車には、理不尽に虐げられた少女達がいた。
「そんなの――許せないだろ」
例え苦境にあろうと、
それでも「勇者」であることを辞められない。
魔王をも屠った最強の「元」勇者は、その力で、その優しさで、
魔王なき世で、今なお苦しむ人々のために再び立ち上がる。
今度の敵は魔王でなく――この世界だ。
勇者アシェルは魔王を討った。
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「そんなの――許せないだろ」
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それでも「勇者」であることを辞められない。
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