零落の姫は花車に乗りて鬼と添い遂げたる事
平安の都――。
名門に生まれながら、一族の没落によってすべてを失った姫・橙子は、炎に包まれた屋敷で目を覚ます。追っ手から逃げ惑う中、途切れた記憶の先にあったのは、かつて心を通わせた青年との思い出だった。
「必ず戻ってきます」
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