日々是口実
*「灼華楼綺譚」を本編とした、アフターストーリー群です
退廃の空気の中に破滅の足音が忍び寄る、昭和初期。
歓楽街の片隅の貸座敷に、一人の少年娼がいた。
それはそうと、貸座敷とは遠く離れた北の地に、少年娼とよく似た白子の作家がいた。
そして、顔と口の回り方だけは妙に良い謎の男と、安アパートの一室で奇妙な同居生活を送っていた。
一緒に起きる。食う。書く。寝る。
ただそれだけが、一度死んでまで二人が欲しかったものだった。
これは、美しい悲劇ではない。
共に生きるために全てを捨てて、それでも日々に小さな幸福を見つける、二人のどうでもいい後日談。
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