時の方舟

 すり鉢状に崩れ落ちた中東の砂漠は、巨大なクレーターになっていった。
 地下核実験が、行なわれたのだった。
 爆風に晒された砂丘には、小さな墳墓が見えた。
 その墓が自動的に開き、カヌー型の柩が現れた。
 数千年の歳月を経て、すでに風化している柩の表面は砂漠の乾いた風に一瞬にして塵となって飛散した。
 小さな窓らしきものから、まるで今眠りについたばかりのような、うら若い女性の顔が見えていた。
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