魔法少女・朝野こむぎはフランスパンで殴る。【完結】

街の一角に建つ、小さなパン屋さんの一人娘・朝野こむぎ。不思議な力もなにも持たない、ごく普通の中学生である彼女が焼いたパンに突然、命が宿る。

『サポポン』と名乗ったそのパンに――『魔法少女』という、世界の平和を守るお仕事を任されることに。

そんな彼女が手に入れた固有能力はなんと『その場で自由にパンを焼く』という、戦闘に応用できるのかもよくわからない、ニッチすぎる能力だった。

なぜ、こんな能力? と、彼女が問うと――

『固有能力は一種類につき一人まで。そして、キミで魔法少女は1501人目。能力もネタ切れになってきているんだ』

魔法少女……それも、パンを焼けるというだけの力を渡された彼女の――魔法少女としての非日常な日常が、不思議なオーブンの扉と共に――幕を開けるのだった。

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