黒烏の城の回顧録 女王の秋日
一年前に病をえてから、黒烏の誉れを戴く女王はよく日々を微睡むようになった。
まだ少女の頃、兄姉が五人もいたのに全員死んで、棚ぼたどころか崖っぷちで即位して、かれこれ二十年。山あり谷ありどころか平坦なことなどなにもなかった二十年。そんな二十年も、よく頑張ったと自画自賛。
しかし昨年からやたらと暇になってしまった。
昨年国王代行権をもぎ取った甥っ子は毎日女王を王座から追い払っていくし、姪っ子は一年前には婚約者と挙式のはずだったのに遥か未来まで予定を蹴飛ばして後宮に小姑の顔で居座り、そこに帰ってこない女王を追っかけ回してくる。それなら暇潰しにと、外に散歩に出たら二人揃って大声で大捜索だ。なぜだ。
めげない女王はこの日も部屋を抜け出して庭にまろびでた。絶好の昼寝日和だったので。
甥っ子姪っ子のお説教なんかにはめげずに、のんびりまったり。城宰の求婚は流して医師の忠告はお茶のとも。時々統治してきた二十年や、その前の頃を振り返って、女王はうとうと微睡むのだった。
※作中では、黒烏と黒羽と、同じ読みですが使い分けています。誤字ではありません。
それ以外で変なやつを見つけたら誤字です。
間違えて完結設定にしてましたが連載中です。申し訳ありません。
まだ少女の頃、兄姉が五人もいたのに全員死んで、棚ぼたどころか崖っぷちで即位して、かれこれ二十年。山あり谷ありどころか平坦なことなどなにもなかった二十年。そんな二十年も、よく頑張ったと自画自賛。
しかし昨年からやたらと暇になってしまった。
昨年国王代行権をもぎ取った甥っ子は毎日女王を王座から追い払っていくし、姪っ子は一年前には婚約者と挙式のはずだったのに遥か未来まで予定を蹴飛ばして後宮に小姑の顔で居座り、そこに帰ってこない女王を追っかけ回してくる。それなら暇潰しにと、外に散歩に出たら二人揃って大声で大捜索だ。なぜだ。
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