佐々木暖愛
人を好きになることはできる。
でも、その「好き」が本物なのか、自分でもよくわからない。
誰かに会いたい夜がある。
でも誰でもいいわけじゃない。
抱きしめてほしい。
でも近づかれると苦しくなる。
そんな矛盾を抱えながら生きている。
恋人は優しい。
けれど優しさだけでは埋まらない何かがある。
「何が食べたい?」
「どこに行きたい?」
そう聞いてくれる恋人に
「あなたは何がしたいの?」
と聞き返しても答えは返ってこない。
小さなすれ違いが積み重なっていく。
一方で主人公は、自分が特別な人間だと思っていた過去とも向き合う。
バスケットボール。
勉強。
将来の夢。
かつては「もっと上へ行ける」と信じていた。
だれど大人になるにつれて、世界には自分よりすごい人がたくさんいることを知る。
平凡な自分を認めることは、
失恋よりずっと苦しかった。
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