じぶんが悪役だと気がついた現地人貴族のおれ

人間には役割ってものがある。
例えば、貴族には貴族の。民衆には民衆の。

その役割から抜け出すってのは並大抵ことじゃない。ある意味、自分の持ち場を離れるってことだからな。

だけど。

人間には意思ってものがある。機械細工の部品じゃない俺たちには、望む自分を求めることができる。

だから

・「穢らわしい血め」といって斬り捨てる。 ←

・「その足りない頭でよく考えるんだな」といって魔法を浴びせて顔を焼く。

たとえ世界そのものが俺が歯車にしようとしても、そんなもんに従う気はさらさらない。中指をおっ立ててやる。ふぁっくゆー。


これは世界に悪として生きることを望まれた青年の反逆譚。
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