夜の散歩

 人見知りが激しく、男性恐怖症の望田紗緒里は、社会から一歩退いた生き方をしていた。

 一日の大半を家で過ごし、お昼だけ立ち入り禁止の屋上で過ごす毎日の繰り返し。

 屋上には唯一心を開く他人、不登校小学生の幸介がいる。

 幸助は宗教的な理由から、学校に通わせてもらえず、朝から夕方まで屋上にいるように母から命じられていた。

 紗緒里は、ある切っ掛けで夜の散歩を始める。その夜の散歩中、紗緒里は山野和三と出会う。

 和三は、下半身に障害を抱え、車椅子で生活をしていた。

 紗緒里、幸助、和三。

 心の闇を抱えた三人が、それぞれの想いを胸に夜空を見つめる。
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