過去もち男小説一覧

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 王師(おうし)将軍の?綺(しょうき)によって、羽山(うざん)の山崩れから助けだされた奎羅(けいら)。  記憶がない奎羅は今、?綺の邸に居候中。  変人の?綺に振りまわされながら、街の書肆(ほんや)で働いている。  ?綺の妹でありながら寒門(かんもん)であるがゆえに貧乏な姫・峯華(ほうか)は、父付きの薬師である羽葉(うよう)が好き。彼女に誘われて奎羅は卜筮(うらない)に出かけることに。  ところが宿にいた巫祝(ふしゅく)・礼寿(れいじゅ)に、どういうわけか付きまとわれはじめる。  そんな奎羅の様子に男の勘を働かせた?綺は、州師(しゅうし)副将軍の弼戈(ひつか)に彼女の身辺を探るよう依頼を。  その結果、奎羅と礼寿が日に日に親しくなっていることを知り大慌て。しかも礼寿が特別な家柄である戎(じゅう)家の出身ではないかと勘繰るようになる。  そんな折、父である董(とう)家当主・彪之(ひょうし)に呼ばれた?綺。  百年の昔、武王によって滅ぼされた麗(れい)家の姫に董家の宝・真珠の首飾りを贈り、董家の姫の替身(みがわり)として厲鬼(れいき)に差し出したことを聞かされる。  ちょうどその頃、羽葉によってさらわれてしまう峯華。  羽葉に脅された奎羅は、彼が鬼(き)ではないかと直感し、見鬼(けんき)の能力をもつ礼寿のもとへと走る。  紫媚(しび)と抱き合っている礼寿を目撃した奎羅は、自分の想いを自覚しつつ、峯華がさらわれたことを彼に相談する。  そこで礼寿は、奎羅とは記憶を失う前からの知り合いであったと告白するが――――
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文字数 105,490 最終更新日 2018.02.05 登録日 2018.02.05
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