日本人町 小説一覧
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『サヤームの鈴 ―日本人義勇隊の軍師になった男―』
“歴史は変えられない。だが、想いは時を越えて響く――”
バンコクで挫折を抱えるドキュメンタリー作家レックは、亡き恋人・有希の影に囚われ、自らの人生を見失っていた。ある日、アユタヤの日本人町跡で見つけた古びた恋文に「未来から来た男にこの鈴を……」と記されていた瞬間、彼は17世紀シャム王国へとタイムスリップする。
そこは鎖国直前に日本を追われたキリシタンや、関ヶ原の敗残兵が築いた日本人町が形成されていた。そこでは異国に名を馳せる武士・山田長政が率いる、日本人義勇隊が王朝の権力争いに巻き込まれる激動の時代。彼を救ったのは、有希と瓜二つの娘ハナだった。
しかし彼女の心は、英雄・山田長政に捧げられていた。現代の知識を武器に、レックは長政の軍師として戦場に立ち、幾多の戦いに貢献し、日本とタイの交易や町の繁栄を支える。だが陰謀と裏切りはやがて日本人町を襲い、長政も毒矢に倒れる。歴史の濁流の中、レックは「影武者」として長政の名を継ぎ、愛するハナを守るため命を懸ける。
未来へ帰ることも、歴史を変えることもできない――それでも彼は「生きてくれ」と鈴に願いを託す。二人の魂が重なったその瞬間、物語は静かに幕を閉じる。
そして現代。アユタヤ資料館の映写室で目を覚ましたレックの掌には、確かにあの鈴の感触が残っていた。
四百年の時を超えて鳴り響く鈴の音――壮大な歴史ロマンファンタジーが、今ここに甦る!
文字数 86,437
最終更新日 2026.04.27
登録日 2026.04.05
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1616年、一隻の貿易船がインド(バングラデシュ)に近いミャンマー西域のカラダン川をさかのぼっていた。
ベンガル湾の河口から一日ほどの距離に、ラカイン王国の国際貿易港があった。
ポルトガル人やオランダ人たちは、そこを東洋のベニスと呼んでいた。
その貿易船には、四十人のサムライたちが乗っていた。
大阪、夏の陣で、徳川の軍と戦って敗れた九州の切支丹武士の一団である。
サムライたちは、敗戦した豊臣側の武将に率いられ、新たな平和な地を求めていた。
茶色の流れがうねってつづくカラダン川の河口は、広々とした穀倉地帯だった。
サムライたちは甲板に出て、まだ見ぬラカイン王国の都、ムラウーにときめきと期待をこめ、大きく息を吐いた。
やがて、王国の警備兵として仕えるようになったサムライの隊又兵衛。
ある日、布にくるまれた赤子を始末せよと王に命じられる。
●以下は、2023年12月28日のコメントです。
構成上のミスがあり、(2024年2月15日に一部訂正)12章以降の部分が未完です。
資料を検討し、なんとか進めるつもりですが、個人的事情で完成は半年後になりそうです。
申し訳ございません。
文字数 85,130
最終更新日 2024.03.13
登録日 2024.03.13
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