四属性 小説一覧

1
1

身代わりの風の子 〜トゥーレ四領伝〜

「息子になってもらえないだろうか」 風領の領主から、十四歳の『少女』フィルへの依頼―― 「領主様、お言葉ですが、私は女です」 「まあ、そこは大丈夫だろう」 (大丈夫って何がだ……!?) 十四歳の少女フィルは、空を飛ぶ大鷲やトビヘビに憧れながら、ルッカ飼いと毛織物の商いを営む家族とともに、風領の小さな村で暮らしていた。 ある日、行商帰りのフィルの頭上を、一羽の騎乗大鷲が飛び越えていく。 それは、フィルを領主館へ招く使者だった。 天の氏族の教師エルンに付き添われ、領主館にいくことになったフィル。初めて乗った大鷲の背から見た故郷は、今まで思っていたよりずっと広かった。 領主と対面したフィルは、そこで「息子の影武者」を依頼される。 彼女が演じるのは、風領の第二子、ウィルフォード。そしてその婚約者は、武を尊ぶ火領の姫、ヒルデガルド。 婚約を穏便に解消するまでの間、姫を怒らせることなく「婚約者」を務めてほしいというのだ。 報酬と、憧れていた外の世界へ踏み出す機会を得るため、フィルはその依頼を引き受ける。 風をまとう民。 空を駆ける鷲。 四つの属性によって均衡する世界。 空に憧れる少女は、領主の息子の身代わりとして、火領の姫の婚約者となった。 これは、一人の少女が「誰かの身代わり」として世界へ踏み出す物語。
ファンタジー 連載中 長編
感想数 0 文字数 8,874 最終更新日 2026.07.24 登録日 2026.06.30
1