辺境発展 小説一覧

1
1

横領の濡れ衣で鉱山奴隷にされましたが、王都のほうが辺境になりました

横領の濡れ衣で鉱山奴隷にされましたが、王都のほうが辺境になりました
「貴様は、ただ頷くだけでいい」 二十一歳の公爵令嬢セシリアは、王太子妃教育として「北方支援費」の帳簿を任されていた。 だが、その金は北部を救うためのものではない。王太子と、財務卿である父が自由に使う王家の機密費だった。 不自然な支出に気づいたセシリアは、十歳の弟アルフレッドと領民を盾に取られ、すべての横領を一人で行ったという虚偽の自白を強いられる。 婚約も家名も身分も奪われ、社交界から病気による修道院入りとして消された彼女が、秘密裏に送られた先は北部の鉱山だった。 飯炊き、洗濯、水汲み、冷たい視線。 誰も守ってくれない場所で、セシリアは余計なことを言わず、生き抜く術を身につけていく。 やがて、彼女が何気なく正した一冊の帳簿から鉱山の生産性が上がり、その変化に気づいた辺境伯によって城の実務へ移される。 粗野で率直な辺境伯は、セシリアの意見が正しければ、自分の命令さえ改める男だった。 そしてセシリアは知る。 王都が帳簿の上で北部へ送ったはずの支援は、一度も届いていなかった。 けれど北部には、もともと人も物も知恵も、小さな交易の流れもあった。 彼女がしたのは、その流れを見える形にし、地域の境を越えてつなぐこと。 王都を通らない道が生まれ、商人と諸侯が北へ集まるにつれて、かつて「辺境」と呼ばれた北部は国の中心へ変わっていく。 一方、王都は物流と信用を失い、少しずつ孤立していく――。 父と王太子にすべてを奪われた公爵令嬢が、自分の意思で生きる場所と愛する相手を選び、最後には彼女を捨てた王都のほうを辺境にする逆転恋愛譚。 ※初日は5話公開。以降は毎日7:10・19:10更新予定です。
恋愛 連載中 長編
感想数 0 文字数 7,113 最終更新日 2026.08.21 登録日 2026.08.21
1