ファンタジー 末裔 小説一覧
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目が覚めたら、俺は孤児だった。
家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティ。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
そう言ってくれた彼らの言葉を信じて、
俺は毎日、必死でついていった。
何もできない“つもり”だった。
それでも、何かの役に立てたらと思い、
夜な夜なダンジョンに潜っては、レベル上げを繰り返す日々。
だけど、「何もしなくていい」と言われていたから、
俺は一番後ろで、ただ荷物を持っていた。
でも実際は、俺の放った“支援魔法”で仲間は強くなり、
俺の“探知魔法”で危険を避けていた。
気づかれないよう、こっそりと。
「役に立たない」と言われるのが怖かったから、
俺なりに、精一杯頑張っていた。
そしてある日、告げられた言葉。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
そうして俺は、静かに追放された。
もう誰にも必要とされなくてもいい。
俺は俺のままで、静かに暮らしていく。そう決めた。
……と思っていたら、ダンジョンの地下で古代竜の魂と出会って、
また少し、世界が騒がしくなってきたようです。
◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇
文字数 68,637
最終更新日 2025.12.03
登録日 2025.11.09
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