現代文学 金貸し 小説一覧

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七代祟る

記憶の片隅にポツンと置き去りにされたような古い話がある。でもフトしたときにその断片が浮かんで、全部を覗きたい気持ちになる。まるで部屋の片隅に積まれた段ボール箱の一番下の箱の隅っこに置かれた、はるか昔に読んだ懐かしい本を読み返したくなるように。 本当に古い話だ。大学を出てから、真っ当なファイナンス会社に四年間ほど勤めたあと、私は怪しげな市中金融会社、いわゆるヤクザの息がかかった街金会社に誤って飛び込んでしまった。おとなしく乗っていれば遥か彼方の終着駅には、穏やかに老いた妻と息子や娘、さらには賑やかな孫たちに囲まれながら次の世界へ安らかに旅立つ私の姿が微かに見えていたのに、レールのポイント切り替えがある駅に列車が止まったとき、誤って別の列車に乗り換えてしまったのであった。私の人生の分岐点は、ここにあったと断言できる。
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クリスマスキャロルの聞こえそうな夜

ークリスマスイブの日、数年前に死んだ高見から呼び出しがあった。 竹佐允彦は金貸しだ。高利貸しの類である。一緒に仕事をしていた高見哲嗣は数年前のクリスマスに金を回収しに行って刺されて死んだ。そんな生業だ。 そのクリスマスイブの日、竹佐のもとに死んだはずの高見から連絡があった。 全1話。『恒久の月』書籍化記念、発売日まで1日1作短編公開キャンペーン中。5/30の更新。
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