「厨子」の検索結果

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歴史・時代 完結 長編
 江戸麹町の乾物問屋、讃州屋の中二階。元々物置だった屋根裏を間仕切って、丁稚と平次郎が使っている。  屋根裏部屋の明り取りの小さく丸い虫籠窓。引き戸を閉じれば真っ暗だ。そんな飼殺しの身の次男坊。近所の御隠居から、「中二階は厨子二階と言って、その家のお宝を置いておく場所だ。だから平ちゃんを置いておくんだよ」そう諭されて何となく納得した。「ただし、お侍様で成り立っている町だ。往来を見下ろしちゃいけない」以来、明り取りの虫籠窓から、一寸ばかり覗く空だけ仰いで生きてきた。  以前はこの部屋を遊び仲間が集い来ては賑わした。ところが今じゃ、顔を出すのは幽霊だ。  平次郎だけが取り残された。親の金を頼りに、ただ虫籠窓の中に巣くった飛蝗だ。 「年相応の形をしろ」とは説教も喰らうが、しかしこんなご時世だ。恰好でもつけなきゃやってられない。往来の人を見下ろしちゃいけないから空を見る。丸く小さい虫籠窓、その向こうにどこまで続くやら、青い空が少し・・・
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小説 222,626 位 / 222,626件 歴史・時代 3,003 位 / 3,003件
文字数 76,871 最終更新日 2025.08.21 登録日 2025.04.19
大衆娯楽 連載中 長編 R18
私の心の奥底に巣くう壮大な闇・・・ それが、被虐への憧れ おそらく、その闇は、異常なほど深く激しく私の身体を蝕んでいます。 幼少の頃「安寿と厨子王」という小説が好きでした。 何度も何度も読み耽って、よからぬ妄想に憑つかれていたのを思い出します。 野卑な人買いの手で犯され佐渡に売り渡されていく母親を見送りながら、自分たちも売られていく安寿姫と厨子王丸。 奴隷として売られる時 売られるモノは、いったい何を思うのでしょう? 例え、それが合法的であった時代でも本人には極めて不条理な現実・・・ 縄をかけられ野卑な言葉を浴びせられモノとして扱われる。 人格など認められず、人前に晒される・・・ 肌を露わにし、縄をかけられ値踏みをされる屈辱に耐えながら、これから自分の身に降りかかるであろう不幸に思いを馳せ一筋の涙を流す。 丹後の長者「山椒大夫」に売り渡された安寿姫・・・ 安寿姫のようになりたい・・・ 活字の世界に触発され妄想に耽っていた・・・あの頃の思い 私の思いは叶ったのでしょうか? 毎晩、眠りにつく前、安寿姫の不幸に思いを馳せるのが好きでした。 奴隷としてこき使われ、折檻を受ける姿に身体が熱くなるのを止められず、読みながら濡れる下半身に指を這わせ、その夢のような感覚の中で眠りにつくのです。 とりわけ、安寿姫が厨子王丸を逃がそうとした時・・・ 山椒大夫に見つかり凄惨な拷問を受けるくだりは、私に様々な妄想をもたらし身体を熱くさせるのでした。 鞭打たれ、焼き印を押される・・・ あまりの恐ろしさに、身体が震え、気が遠くなって逝くことを覚えたのもこのころです。 今、はっきりと解るのは、あれは恐怖心ではなかったということ・・・ 私の願望だったのです。 丸裸にされ奴隷市でせりにかけられる惨めさが好き。 安寿姫のように山椒大夫に売られ奴隷として鞭打たれ、こき使われてみたい。 さんざん、弄ばれた上に弟を逃がそうとした罰に焼き印まで押されて、拷問を受け死に至る・・・ そんな人生が私の憧れ・・・ おそらく、こうした深く暗い被虐への願いがあったからこそ、今の私があるのでしょう? ここに綴るのは、私の半生の記録です。 青春時代から憧れていた淡い恋への憧れが、やがて暗い闇のベールに覆われ、私の潜在意識を呼び起こしていった忌まわしい思い出。 やがて、快楽の虜になり、そこに縋すがろうという思いから、自ら被虐の扉を開けてしまう愚かな女の物語をどうぞご笑覧下さいませ。 自ら足を踏み入れてしまった被虐の檻の中で、いつか誰かが、救いの手を差し伸べてくださることを信じて待っているのです。
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小説 222,626 位 / 222,626件 大衆娯楽 5,999 位 / 5,999件
文字数 8,916 最終更新日 2023.06.05 登録日 2023.06.05
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