「ララさん」の検索結果

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 物体のサイズを変更できる魔法。  それはこのルフェーブル王国において、他に類を見ない珍しい魔法だった。  それゆえ王家に目をつけられたクララは、第三王子ジュールの婚約者に選ばれてしまったのだが。 「美少女が、必ずしも美女に成長するわけではないのだな」  幼い頃クララに一目惚れしたジュールは、年々冴えなくなっていくクララの容姿に失望していた。 「もう、ジュール様ったら。面と向かってそのようなことをおっしゃっては、さすがにクララさんがお気の毒ですわ」  婚約者の座を狙って長年画策してきた侯爵令嬢のマルゴは、この日を迎え勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。 「伯爵家の、しかも庶子の分際で王子妃になろうだなんて……ねえ?」 「いきなりの婚約破棄。さぞかし惨めでしょうね」  周りの者は皆、クララのことを蔑んでいた。  ・  ・  ・ (よっ! 待ってました!) クララは心の中で歓喜していた。 (婚約破棄?? ありがとうございます!!) 奮闘努力の甲斐あって、ようやく婚約破棄まで漕ぎ着けたクララ。 あとはこのまま逃げるだけ。 さあ、相棒のリュカとゆくクララの自由気ままな逃亡ライフが今、始まる。    
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文字数 14,341 最終更新日 2023.03.21 登録日 2022.11.08
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