雨宮 あい

雨宮 あい

日常に潜む秘めやかな情動を,鮮烈な記憶と共に紡ぎます。溢れる体温や震えるほど繊細な感触を大切に,濃密でリアルな愛の形を描き続けます。
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ライト文芸 連載中 長編
夜勤明けの廊下で,傘を差し出された。深夜のゴミ出しで,手首を見られた。 熱を出した夜,鍵を使って部屋に入ってきた。 隣の部屋の彼は,名前も職業も,長い間教えてくれなかった。 ただ,私が必要とするより少し早く,必要なものを持って現れた。 服薬間隔を即座に理解する静かな一拍に,過不足のない薬の組み合わせに,私は少しずつ気づいていく——この人は,私が思っていたより,ずっと多くのことを知っている,と。 看護師として他者の体を管理してきた私が,気づけば管理される側にいた。 薄い壁越しに積み重なった生活音が,いつの間にか,私の平衡を保つ錨になっていた。 名前のない関係が,音もなく,私の内側を書き換えていく。
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小説 229,481 位 / 229,481件 ライト文芸 9,606 位 / 9,606件
文字数 41,260 最終更新日 2026.04.22 登録日 2026.03.24
恋愛 完結 ショートショート R18
完璧な制服と微笑みで自らを武装し続けてきた「私」。 高度1万メートルの機内で遭遇したのは,10年前の水泳部で自分に無垢な憧れを抱いていた後輩・航平だった 。 かつての面影を残しつつ,洗練された男として現れた彼 。 「私」は正体を隠したまま,パリの夜へと誘い出す 。 しかし,再会の歓喜は,彼が零した「かつて好きだった人」という言葉で凍りつく 。 その想い人は,かつての自分なのか,それとも――。 パリの冷たい石畳,喉の奥に残る苦いコーヒーの熱,そして記憶にこびりついた塩素の匂い 。 残酷な期待に胸を焦がしながら,「完璧な先輩」という聖域を自ら壊し,彼にすべてを塗り替えられることを望む美波の、長い夜が始まる 。
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小説 37,426 位 / 229,481件 恋愛 16,480 位 / 66,385件
文字数 40,816 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.03.11
恋愛 完結 ショートショート R18
 完璧なネイビーのスーツに,控えめなパールのピアス。誰もが「清純な女性」と信じて疑わない銀行員の私は,深夜の新幹線で,独り震えていた。 東京に残してきた「あの人」からの,残酷で甘美な通知。 『今すぐブラウスのボタンを外して。その身体が誰のものか,思い出させてあげる』  数列後ろには他人の気配。窓の外には暗闇。逃げ場のない車内の振動が,タイツの中の秘部を執拗に攻め立てる。言葉だけで汚されていく屈辱——  私は果たして「清純な女性」の仮面を保っていられるのか。 新幹線という公共の場で繰り広げられる,静かなる絶頂の記録。
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文字数 13,963 最終更新日 2026.04.04 登録日 2026.02.17
ミステリー 完結 ショートショート
マッチングアプリに届いた,一枚の写真。 顔は写っていない。 それでも私は,手首の形だけで,あの人だとわかった。 三年前に別れた元彼が,別人として私の前に現れた。 丁寧な敬語,静かな笑い方,「言葉で知り合いたい」という言葉。 記憶の中の彼は,もっと衝動的で,身勝手で,残酷だった。 この人は,本当に変わったのか。 それとも,最初から私を知った上で,近づいてきたのか。 スマートフォンの冷たい液晶,バーの奥に響く除湿機の音,グラスを持つ手首に浮かぶ青い血管。 五感に刻まれた記憶と,画面の中の「誠実な彼」の乖離が,少しずつ,静かに,真実の輪郭を浮かび上がらせていく。 再会の物語ではない。 二人の間の,静かな心理戦の記録。
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小説 229,481 位 / 229,481件 ミステリー 5,394 位 / 5,394件
文字数 5,776 最終更新日 2026.04.02 登録日 2026.03.29
ミステリー 完結 ショートショート
ボウリング場には,匂いがある。 レーンオイルの無機質な香気と,冷房の循環する空気と,何百人もの人間が持ち込んだ生活の気配が混じり合った,あの独特の匂いだ。 その匂いの中で,今日も誰かがボールを手に取り,レーンに向かい,何かを手放す。 第一話「レーンの匂い」——貸靴係の桐島志穂は,指輪の日焼け跡だけを残した女性の手に気づく。 記録のない十二番レーン,戻らなかったシューズ,誰かの手のかたちに穿たれた指穴。 存在しないはずの人間の痕跡が,ボウリング場のあちこちに残されている。 生のにおいの中に,終わりの気配が漂っていた。 第二話「指のかたち」——週三回,同じレーンに通い続ける那須川澪は,左利きという孤独の中で,隣のレーンの男の音の変化を聞き取る。 崩れていく投球フォーム,財布の中に重なった神経内科の診察券,使い込まれた手袋の指先の擦り切れ方。 感覚が失われていくとき,人はそれでもボールを握り続けるのか。 澪は自分の手の甲に浮く血管を確認しながら,その問いの答えを探す。 第三話「ピンの立つ場所」——夫が死んで初めて,田中真依子はボウリング場の扉を開ける。 三年間,一度も語らなかった夫の秘密の時間が,ロッカーの中に残されていた。 スコアが下がり続けた手帳,擦り切れた手袋の指先,そして最後のページに残されたたった三文字。 真依子は,夫がなぜここへ通い続けたのかを,ボールを転がした瞬間に,静かに理解する。 三つの話は,独立している。 しかし同じ場所で,同じ匂いの中で起きた出来事として,互いに静かに呼応している。 指穴に肉が吸い付く感触,シューズの底が湿ったフロアを擦る音,重いボールを支える細い手首に浮かぶ青い血管——身体の質感に潜む謎を,透明な文体で描いた,静謐なオムニバスミステリー。 倒れても,また整然と立ち並ぶピンを,人はなぜ見に来るのか。 その問いだけが,三話を貫く一本の糸として,最後まで張り詰めている。
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小説 229,481 位 / 229,481件 ミステリー 5,394 位 / 5,394件
文字数 6,501 最終更新日 2026.03.31 登録日 2026.03.29
恋愛 連載中 ショートショート R18
〜女子高生から新社会人まで、まだ自分自身の輪郭さえ掴みきれていない少女たちが、乳首というあまりに無防備な一点を媒介に、自らの身体の深淵へと突き落とされる〜 執拗な指先が、2つの未熟な起伏をなぞるたび、彼女たちが守っていた清潔な世界は、音を立てずに崩れ去る。 その頂に座す先端は,持ち主の意志を裏切り,硬い芯を露わにする。 ーー快楽のあまり、弓なりの弧を描く肢体。 それは、出口のない迷路でひたすら甘い毒を吸い込む純白の呼吸そのもの。 恥じらいを脱ぎ捨て、本能だけで身を捩るその瞬間、彼女たちは誰のものでもない、ただの「快楽の標本」へと変貌する。
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小説 37,426 位 / 229,481件 恋愛 16,480 位 / 66,385件
文字数 45,985 最終更新日 2026.03.30 登録日 2026.02.22
恋愛 連載中 ショートショート R18
キャンパスで一際目を引く、170cmの長身と凛とした美貌。 常に「選ばれる側」として気高く生きてきた華乃。 だが、光とのセックスは、彼女が20年間積み上げたものを、少しずつ崩壊させる。
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文字数 6,367 最終更新日 2026.03.06 登録日 2026.02.19
恋愛 完結 ショートショート R15
卒業まであと七日。図書委員の「私」は、廃棄予定の古い資料の中から一冊の薄いノートを見つける。 「勝手に見つけたのは、君の方だろ?」 琥珀色の図書室で、優等生な彼の仮面が剥がれ落ちる。放課後の密室、手のひらに刻まれた秘密の座標、そして制服のプリーツをなぞる熱い指先。日曜日、必死にアイロンを押し当てても消えなかったスカートの皺は、彼に暴かれ、繋がれてしまった心と肉体の綻びそのものだった。 白日の下の教室で牙を隠す彼と、誰にも言えない汚れを身に纏う私。卒業証書を受け取る瞬間さえ、腰元に潜む「昨日の熱」が私を突き動かす。 清潔な制服の下で深まっていく、二人にしか分からない背徳の刻印。カウントダウンの果てに待つのは、残酷な別れか、それとも一生解けない甘い呪縛か――。
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小説 229,481 位 / 229,481件 恋愛 66,385 位 / 66,385件
文字数 12,532 最終更新日 2026.02.15 登録日 2026.02.15
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