話が面白い人の頭のなか

元QuizKnock動画配信者が教える「結局何が言いたいの?」と言われなくなる、構造的な話し方のコツ

2026.06.11 公式 話が面白い人の頭のなか 第5回
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思いきって捨象すること

さて、構造化についてなんとなくわかってきたかと思いますが、実際にやろうとしてみるとつまずく人が多いと思います。先ほど構造化のステップを3つの段階に分けましたが、この3段階のうちどこでつまずきやすいかというと、

③それぞれの要素を適切な粒度に整理し関係性を示す

という最後の部分です。
「①全体を把握する」と「②把握した全体を要素分解する」は、自分が伝えたいと思っていることを整理していけばいいので比較的すんなりできると思います。その一方で「③それぞれの要素を適切な粒度に整理し関係性を示す」の部分はコツがいります。適切な粒度に要素を整理していくのですが、やろうとすると無限に要素がわいてきて収拾がつかなくなることがあるのです。

「発声ができているって大事だよな……? ということは腹から声を出せているということ……? ということは発声練習をしている……?」

このように謎の深堀りに陥ったりしてしまうことが少なくありません。そういう場合に私が大切にしていることがあります。それが、

思いきって捨象すること

です。ちなみに「捨象」とはアカデミックな文脈で使われる言葉で、「複雑な事象から特定の側面だけを抜き出し、それ以外をバッサリ切り捨てる」ことです。
私は何を説明する際に、本質に影響が少なそうな要素や逆にわかりにくくなりそうな要素はわざと解説には入れないようにしているのです。

実は先ほど列挙した「プレゼンがうまい人の特徴」には一部重複しているところや、抜け落ちている視点がありましたが、わかりやすさを重視するためにバッサリ切り捨てていました。
たとえばプレゼンがうまい人の特徴には「見た目の清潔感」も重要だと思っているのですが、少し話が膨らみすぎそうなので泣く泣く割愛しました。入れるとしたら「人を惹きつけるパフォーマンスができている(表情/目線)」を解説するなかで「ちなみにこれは見た目も重要だと思っています」と口頭補足ですかね。
こんなふうに、もし関係性を整理するなかでうまく当てはめにくいものがあった場合、思いきって捨象することも意識してみてください。

どうすれば構造化して話せるようになるか

それではここまでで構造化について大まかに解説してきました。ここで皆さん感じたことがあると思います。

「話している最中にそんな一瞬で構造化できるか」と

そうですね。私も正直話している最中に完璧な構造化ができる自信はないです。ただ話しながら強引に構造化をしていく(しているかのように見せかける)技術があり、特に生配信中などではそれを使うことが多いですね。ここについては解説すると長くなるので、また今後の記事で解説できればと思います。
一応どうすれば少しでも構造化できるようになるかだけ触れておくと、やはり日頃からの練習が大切です。いきなり会話中に構造化しようとしても絶対にできないと思います。
なので、まずは自分がプレゼンする内容を構成する要素をいったん付箋などに書き出してみましょう。
たとえば「野球がうまくなる方法」であれば、

・練習をする
・よい道具を揃える
・筋トレをする
・よいコーチに教えを乞う

などを、要素の大きさは気にせずブレスト的に思いつくだけ書き出してみるのがいいです。
思いついたものをすべて書き出したあとで、近い大きさの要素ごとに並べてみます。そうするといくつかのまとまりができることに気づくはずです。
次に、そのまとまりごとに名前をつけてみます。ちなみに上記の例の場合「練習をする」の中に「筋トレをする」は含まれると思うので、そういった要素がある場合はそれ自体を名前としてください。

・練習をする
-筋トレをする
・よい環境を整える
-よい道具を揃える
-よいコーチに教えを乞う

このようにまとまりが整理され、樹形図のようになっていくのが理想です。最終的に一番上の要素が3つ程度に収まればさらによいと思います。プレゼンのスライドを作る前にこれをやると頭の中が整理されるので一石二鳥です。

今回は話が面白くない人の特徴の最後の1つである構造化についての基礎的な考え方を解説しました。これについてはまだまだ書くことがあるので、今後の記事を楽しみにしてもらえればと思います。

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プロフィール

だいふく
だいふく

ポケモンやスマブラなどの実況・解説動画で人気を博す、YouTube登録者数32万人のゲーム実況者。2021年から2024年2月までQuizKnockのゲームチャンネルのプロデューサーをつとめていた。日々動画配信を行うなかで面白く伝えるためのノウハウを体系化し、どんなに難しい情報でも「わかりやすく」「面白く」解説してくれると高く評価されている。ハイテンションでコミカルな実況と、たしかな根拠に基づいた分析が武器。

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