話が面白い人の頭のなか

話し方で「つまらなそう」と思われる人が見逃してる2つのこと

2026.07.23 公式 話が面白い人の頭のなか 第8回
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熱量が表れるポイント ⑤身体

話すときには、身体の動きも重要です。
プレゼンが上手い人と言えばスティーブジョブズの名前が挙げられると思いますが、ジーンズにタートルネックで、ステージを大きく使って印象的なプレゼンをしている様子がイメージできますよね。そして重要なところで手を使い、ジェスチャーで強調する。
YouTubeなどで彼のプレゼンを見てみると、英語がよくわからなくても「ここは大事なことを言っているな」くらいは伝わってきます。大事なところはジョブズも足を止めてジェスチャーで強調しながらゆっくり話しているので、なんとなく彼が力を入れて伝えようとしているポイントが理解できるのです。
たとえば、初代iPhoneの発表会でiPhoneの名前を発表する前後のシーンを見るとよくわかりますが、ステージ上を左右にゆっくりと歩く動きを基調にしつつ、大事なところでは足を止め、大事なことを言ったあとはまた動き始めます。ジェスチャーに目が行きがちですが、この止まる動作は緩急がつくのでとても印象が残ります。

ただし、さすがに実績や権威性がない状態でのプレゼンで、スティーブジョブズのように左右に動き回るのは、えらそうすぎるのでおすすめはしません。そもそも日本人にとって、過剰な身体の動きはアグレッシブな印象(強い言葉を使えば攻撃的な印象)を与えすぎてしまいます。
軽いジェスチャーくらいは効果的ですが、それでも変に意識しすぎるととてもぎこちなくなってしまいます。

ではどうすればいいのでしょうか。軽い動きをパターンとして自然にできるように覚えてしまいましょう。
具体的には、手を軽く前に出す動きです。とりあえず最初はこれだけでも良いと思います。

たとえば、スティーブジョブズのプレゼンを見てみると、想像以上に「両手を言葉のリズムに合わせながらやや広げながら話す」という同じ動作が多いことに気づくと思います。もちろん、彼が「1つのデバイスなのです」と言うときに指を1にするなど別の動作をはさんでいるからこそ変に見えないのですが、基本の動作は同じパターンを繰り返しているのです。私もプレゼンのとき、手は同じ動きをしていることが多いです。

ただし、手を前に出すのを繰り返しているだけではぎこちなくなると思います。それを自然に見せるためのコツがあります。
それは「姿勢」と「視線」の動きです。先ほどスティーブジョブズがステージ上を左右に動きながら話していると言いましたが、そうした身体の動きを、立ったままの姿勢で表現するのです。

我々はスティーブジョブズのようにえらくないため、ステージ上で歩き回るとちょっと変に思われます。
だから、その場で姿勢を柔らかくしましょう。手を前に出すときにほんの少し、本当に人からはわからないくらいやや前のめりになるイメージで動きをつけましょう。前のめりな姿勢は積極的な感情を表すので、とくに重要なことを言うときに言葉に抑揚もついていればとても自然な動きに見えると思います。

またもう一つ重要な要素が、視線です。
プレゼンの場合は極力会場全体を見渡すイメージを持ちましょう。スライドや台本をずっと見続けるのはもってのほかですが、会場のほうを向いていたとしても、ずっと同じところを見続けていると不気味です。そういった場合に、身体の動きをつけてしまうと不自然さが増してしまい逆に話を聞いてもらえないと思います。
ただキョロキョロしすぎても不自然なので、ワンセンテンス~ツーセンテンスくらいをめどに、以下のように視線を動かしてみましょう。

プレゼン時の視線のコツ
・会場全体をゆっくりと見渡しながら話す
・会場を「右・真ん中・左」×「手前・奥」の、3×2の計6箇所で区切ったとして、言い切るまでは同じところを見る

これらの視線移動を適宜切り替えながらプレゼンすればある程度は自然に見えると思います。普通に話しているところは会場を見渡しつつ話し、重要な部分など強調したい箇所では視線止めるのも一つのコツです。これに先ほどの身体の動きを足してやれば一気にプレゼンの玄人感が出ます。

大事なのは、余裕がある感を演出すること

ただここまで言語化してみたものの、正直私自身、身体の動きはそこまで意識していません。
視線についても「できる限りいろいろなところを落ち着いて見ながら話そう」「たまにはスライドの方を見よう」くらいで、これも絶対にこうすると決めているわけでもないです。

個人的に、視線を含む身体の動きで重要なことは「余裕がある感を演出すること」だと思っています。
自然な手の動きを使いつつ、姿勢をしっかりと正し、会場をゆっくりと見渡しながら、ときどき止まって「静」と「動」を使い分けながら話していると、「なんかこいつできんじゃね……?」というオーラを演出することができます。
いろいろごちゃごちゃ言ってきましたが、結局、抽象化すると「余裕がある感を演出すること」になるので、これが達成できればなんでもいいです。

だからこそ、これを達成するためには前述の動きを「意識してはダメ」なのです。自然にできるようになる必要があります。
ここで読んだ話は「ふーん、なんか言ってんな」くらいでとどめてもらい、今後プレゼンをするときに「そういえばちょっと自然に動くのがいいって言ってたな。視線もちょっと動かしてみるか」くらいに思い出してもらえればOKです。それくらいのほうが自然に余裕が演出できるかなと思います。

今回は身体の動きについて解説しました。言語が違っても内容が伝わるくらい身体の動きは重要です。ただ意識しすぎると変になるのも身体の動きなので、まずはいかに自然に見えるかを意識して練習してみましょう。

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プロフィール

だいふく
だいふく

ポケモンやスマブラなどの実況・解説動画で人気を博す、YouTube登録者数32万人のゲーム実況者。2021年から2024年2月までQuizKnockのゲームチャンネルのプロデューサーをつとめていた。日々動画配信を行うなかで面白く伝えるためのノウハウを体系化し、どんなに難しい情報でも「わかりやすく」「面白く」解説してくれると高く評価されている。ハイテンションでコミカルな実況と、たしかな根拠に基づいた分析が武器。

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