営業マンは70点主義でいい

営業の「負け組」と「勝ち組」は、たった1つのポイントで決まる!

2019.01.16 公式 営業マンは70点主義でいい 第9回
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相手のイメージにハマった時点でアウト

そもそも「思い込み」や「イメージ」っていうのは、自分が今まで手に入れた「知識」と「経験」からつくられます。そして人は常に、コミュニケーションなどで情報を吸収する時は、その情報を今までの知識や経験と照らし合わせます。そして頭の中で「新しい情報フォルダ」か「既に知っている情報フォルダ」にすぐに仕分けしちゃいます。無論、「既に知っている情報フォルダ」とは即削除の「ゴミ箱」のことです。

つまり、あなたの話が「先日来た他社の営業マン」や「新聞や雑誌で見た情報」と似ていると判断された、その瞬間に『あぁ、またその話か……』って感じられて、相手の心は閉店ガラガラ、はいサヨナラです。こうなっちゃったら、もう何を話してもムダです、ゴミ箱フォルダの中からいくら騒いでも相手には届かないのです。

あなたが相手にとって「決して想像を超えない存在」でいる以上、相手のイメージにハメられてしまう……、ということです。ということは、やることは一つしかないですよね。そう、「相手の想像を超えた存在になる!」。これしかないんです。

こう言うと、なんかスゴく大変なことのように聞こえますよね? でも実は、そんなことはないんです。とても簡単なことをするだけで「相手の想像を超えた存在」になれちゃうんです。

相手の想像を超えるちょっとした工夫

「相手の想像を超えた存在」と書くとものすごく大それたようなことに感じちゃいますよね。要はアプローチの仕方が相手の「イメージ通り」じゃなければいい訳です。伝えたいことが同じでも、伝え方がちょっと違うだけで、イメージはガラっと変わるものなんです。

イメージ通りじゃなかったことで、スル~ッと自分の心を突破されることって、実はちょくちょくありますよね。例えば簡単な例を挙げてみると、

『DVDのパッケージが新鮮に感じて借りてみたら、昔に観たヤツだった……』

こんな風に、中身は同じでもイメージの伝わり方がちょっと違うだけで「相手の想像を超えた存在」に簡単になれてしまいます。そして相手はいい「印象」を自動的に感じて、その情報を「新しい情報フォルダ」に割り振ります。

「相手へのアプローチの仕方を何らか変えてみる」。そう、話題の選び方でも商品説明の順番でも、何でもいいのでアプローチの仕方を変えてみてください。これが最初の「印象の壁」を突破する方法です。

誤解がないように言っておきますが、これは嘘をついて相手を騙せという話じゃないですからね。このシリーズで何度も書いていますが、嘘をついたり、自分を偽って相手と付き合っても、後で必ず揉めるだけです。嘘をつくなんて面倒くさいことしなくても、今回の方法を正しく使えば相手の思い込みを突破することはできます。

今回は今まで上手くいかなかった原因と、「相手の想像を超える」ための仕組みについてお話ししました。いよいよ次回は、このノウハウをどうやって実行できるのかその方法を紹介します。その前に、ちょっとだけ今までのことを思い出してみてください。

Q.今まで営業以外でも、頭ごなしに相手に断られたり、拒否されたことってないですか?
しかも、全部話を聞いてくれさえすれば真意が伝わったはず……、なんてことはないですか?

おそらくそれも、相手のイメージにはまってしまったパターンですよね。次回までに、どんな風にアプローチを変えていたら事態は変えられたと思うか? ちょっと考えてみてくださいね。

次回に続く

 

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プロフィール

中尾隼人
中尾隼人

株式会社everride(エバーライド )
代表取締役

営業コーチング/マーケティングコンサルタント。1979年生まれ、宮城県仙台市出身。
2005年、1500人規模の上場企業に入社。
かなりの口ベタ、人見知りで営業未経験だったにもかかわらず、初年度からトップセールスとなる。与えられたマニュアルに疑問を感じ、自身の営業方法を体系化、売り込まずに商品を販売する方法として独自メソッド「人を引き寄せる手順」を確立させ、143日間連続で契約を受注し社内記録を打ち立てる。

現在は、セルフイメージでブロックがかかってしまっている人の潜在能力を引き出すためのコーチングなどをメインに、全国の営業を苦手とするスタッフを抱える企業や団体から研修依頼が殺到している。

著書

誰でも年収1000万円を実現できる〝ひとり起業術〟

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中尾隼人 /
アルファポリスビジネスの人気Web連載の書籍化! 「独立・起業に興味はあるけれ...
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