おまさの歩 本郷将棋料理屋
本郷竹町の一角に八一屋という見世がある。将棋盤の升目の数にちなむその見世では、酒肴のほかに将棋も楽しむことができる。
亡くなった父から将棋の薫陶を受けた娘のおまさは、棋書に親しんでめきめきと腕を上げる。
母とともに八一屋を切り盛りするおまさのもとに思いがけない話が持ちこまれる。当時、江戸にはほかにもいくたりか女将棋指しがいた。その競いに加わらないかという誘いだ。
おまさは競いに参加する。四人で行われた競いは厳しい戦いだったが、おまさは父から教わった天空の城の囲いを用い、二度にわたって勝利を収める。その様子はかわら版に載って名が揚がる。
そんなおまさの前に、またしても強敵が現れる。傍流ながら、将棋家の血を引く若者だ。御城将棋に出ることになったおまさは必死に戦うが、果たしてその結果は……。
将棋と料理と人情、三つ揃いのデビュー作!
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