キツツキ、翔んだ

コチコチに冷えた空気が、窓からしのびこんでくる。
 五秒、十秒、一分、二分……。
 やがて、鼻のおくがつんとしびれて、めがしらがじんと熱くなる。
 五分、十分、十五分……。
 それでもぼくは、窓を開けたままでいる。窓の外は、幹に霜をはりつかせながら、りんとして立っている冬の森。
「おはよう」 
 ふと思いついたぼくは、声にだして言ってみた。
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