【完結】不完全な名探偵の、完全なる相棒契約——解答不能なクソデカ感情についての報告書
「君は私の脳の機能の一部だ。——だから、君がいなければ私は完成しない」
栄華高校二年生の山田哲朗は、校内一の有名人である美貌の天才「シャーロック」こと本藤紗羅に名前を貸すよう強要され、部室を不法占拠する「探偵部」へ強制入部させられる。
そこで山田が目撃したのは、明晰な頭脳を持つ天才の致命的な欠陥と、一人の少女による異常なまでの献身だった。
シャーロックは、靴紐すら一人で結べない。 三つ編みを編むのも、シャツのボタンを留めるのも、ネクタイを締めるのも。 その全ては、幼稚園時代から彼女を支え続ける唯一の相棒「ワトソン」こと戸村和子だけに許された、排他的なルーティンだった。
「相棒契約」という名のもとに成り立つ、他人を寄せ付けない二人の聖域。
しかし文化祭のミスコンを目前に、知的好奇心旺盛な名探偵を誘惑する「魔性の後輩」が現れたことで、完璧だったはずの二人の均衡が軋み始める。
知の深淵か、それとも重すぎる絆か。 名探偵が最後に選ぶ「正解」とは——。
解答不能なクソデカ感情を巡る、観測者(俺)を置き去りにした略奪劇がいま始まる、らしい。
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