君が詠むから、私は在原業平でいられた。〜平安の恋、歌を盗んだのは私でした〜
「お前が詠むのは、歌ではない。……私の命だ」
十七歳の女子高生、天城瑠璃がタイムスリップしたのは、雅やかな平安の都――ではなく、不潔で薄暗い検非違使の獄中だった。
セーラー服姿の不審者として捕まった彼女の前に現れたのは、歴史に名を馳せる絶世の美男子・在原業平。
しかし、本物の彼は――歌の才能が、致命的に壊滅していた!?
「私は『在原業平』でいなければならない。……頼む、私に歌をくれ」
不器用で、一途で、孤独なプレイボーイに乞われ、瑠璃は彼のための『代筆人』となる。
彼が他の女性に贈る歌を、涙を隠して詠み続ける日々。
だが、偽りの歌が重なるほどに、二人の距離は残酷に、そして甘やかに溶け合っていく。
「たとえ後世、これが私の歌だと思われなくとも構わない。……今この時、お前が私を見てくれるなら」
これは、歴史の闇に葬られた、一人の少女による『代筆』という名の究極の片想い。
そして、一人の貴公子が『在原業平』という虚像を脱ぎ捨て、真実の愛に触れるまでの物語。
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*小説家になろうにも投稿しています。