テロリストに寄生する……
貧困のため病院から駆逐された末期癌の病人が如何に死んでいくのか興味のある人や,家族や恋人が癌と格闘中で病についての情報収集をしている人があるならば,自らの死までのカウントダウンを観察してほしい。そして少しでも面白みを覚えたり参考になったりした点があるならば,投げ銭してくれないか――と弟の春樹(はるき)が動画配信をはじめた。17歳から30年間ひきこもる姉の食い扶持を稼ぐためだ。姉の私は感謝するどころか,独りで生きる力のない私を守るべき最後の砦でありながら,覇気なく死ぬと決めてかかり,生きることをすっかり諦めている弟を甚だ不甲斐なく腹だたしく思っている。そんな私たちのもとに現れたのは賀之歌(がのうた)緋恋(ひれん)だ。賀之歌が弟の介護をするために我が家に住みついて以来,私たちは隣人家族やそれにつるむ村のごろつきどもの嫌がらせから解放された。そればかりか隣人家族はある夜互いを刺しあって,みな死んでしまうのだ。賀之歌は元ヤクザのテロリストであると知れた。賀之歌のぶつける激しい思いを嫌悪する弟は頑な態度をとり,賀之歌を追いつめていく。テロリスト集団から抜ける決意をかためて出かけた賀之歌が満身創痍で帰宅し日増しに弱る一方で,弟は次第に美と精気とを宿していくように見えた……。
あなたにおすすめの小説
『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました
竜族の王子フェリクスの成人の儀で、侯爵令嬢クロエに現れたのは運命の番紋。けれど彼が放ったのは「お前が番だなんて最悪だ」という残酷な言葉だった。
異母妹ばかりを愛する王子、家族に疎まれる日々に耐えきれなくなったクロエは、半地下に住む魔女へ願う。「この愛を消してください」と。
恋も嫉妬も失い、辺境で静かに生き直そうとした彼女のもとに、三年後、王宮から使者が現れる。異母妹の魅了が暴かれ、王子は今さら真実の愛を誓うが、クロエの心にはもう何も響かない。愛されなかった令嬢と、愛を取り戻したい竜王子。番たちの行く末は――。
夫が運命の番と出会いました
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
【完結】番としか子供が産まれない世界で
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。