白き疑似餌に耽溺す
不幸な生い立ちの青年に降って湧いた巨万な相続話。
莫大な資産に広大な土地、山々、森林、沼、家……。
これまでの苦労が嘘のように、青年の暮らしぶりは一変する。
ただし、遺産を相続するにあたってひとつだけ奇妙な条件を課せられる。
それは『家の裏山の社を祀ること』というものであった。
山間部の奥、陸の孤島のような場所にある一軒家。
心身ともに疲れ果てていた青年は、お世話になった弁護士の勧めもあって、
大学を休学し、世俗から距離を置き、受け継いだ家でのんびり過ごすことにする。
しかし、そんな青年の周りで次々と不可解な現象が起き始めた。
綺麗にリフォームされて快適なのに、どこかおかしい家の中、
周辺に蠢く何ものかの気配や痕跡、
そして蔵の中で見つけたアレ……。
さらには捨ててきたはずの因縁が追い縋り、青年を悩ませる。
精神的に追い詰められた青年は、ついに――
妄執と因習、人の業が複雑に絡み合う戦慄のサスペンスホラー。
ようこそ、狂人たちの楽園、毒花の園へ。
さぁ、ごいっしょにどこまでも堕ちていきましょう。
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