終わる世界の夢見人

 ルーンは二人の少女と共に、森近くの家で平穏に暮らしていた。代わり映えしない、少し退屈な日々。しかしルーンは、その日常を愛していた。
 あるときルーンは恐ろしい夢を見る。夢の中でルーンは戦争に参加しており、《次元の杖》と呼ばれる兵器を用いて、敵の兵士を惨殺していたのだ。
 ルーンはただの夢だと、自分にそう言い聞かせていた。しかし、彼女は家の近くで、夢で見た《次元の杖》を見つけてしまう。
 それを手にした瞬間、ルーン達の穏やかな日常は崩壊することになる。花畑は消え、石は骸に変わる。異形の姿をした怪物達が、朽ちた森を這い回る。これまで見ていた穏やかな日常は、ただの夢に過ぎなかったのだ。
『私の元までくれば、願いを一つ叶えてあげよう』
 壁に現れた、謎の文章。ルーン達は真実を求めて旅に出た。それは、長い、長い、狂気の旅路の始まりであった。
24h.ポイント 0pt
0
小説 183,821 位 / 183,821件 ファンタジー 42,224 位 / 42,224件