私の邪悪な魔法使いの友人
若き魔法使いプラーヌスは、念願の塔を手に入れた。彼はこの塔を、自分の理想の住まいにするため、世界中から優れた人材を集めようとする。その手助けをしてもらおうと、彼はまず友人のシャグランを塔に招待した。自称「新本格ファンタジー小説」。
あなたにおすすめの小説
「彼女をどのような立場に置かれるつもりですか」と聞かれたら…
章槻雅希王立学園で王太子ランベルトは真実の愛に出会った。よく恋愛小説にある話だ。しかし、ランベルトには婚約者がいる。そのディートリンデは冷静に状況を見ていた。真実の愛の相手ピーアに警告することもなく、ランベルトに諫言もしない。だが、ディートリンデは将来の王太子妃としてランベルトに問いかけた。「彼女をどのような立場に置かれるおつもりですか」と。
その結果、小説のような断罪劇や反撃もなく、静かにランベルトは表舞台から去ることになる。
「小説家になろう」・「アルファポリス」に重複投稿、自サイトにも掲載。
誰が愛してほしいと言いました?
翠「お姉ちゃんなんだから、わかるでしょう?」
いつだって妹の不始末は姉の責任。
「家族のため」その言葉に必死に応えていた、幼い頃の私。そうすれば、愛してもらえると思っていたから。
だけどどれだけ求めても、その手の温もりを知る日はこなかった。
だから——
「誰が、愛してほしいと言いました?」
「『健気』にも限界がありますわ」
私はもう、何も求めない。
「では、ごきげんよう」
※一話完結のスカッと短編です。
亡き姉の代用品として結婚した令嬢、実は公爵が愛した人でした
永江寧々姉アナスタシアの代わりとして、コンウェイ公爵ダグラスに嫁いだ伯爵令嬢レティシア。
「アナスタシアの劣化版」「無能な代用品」と蔑まれ、西の塔に追いやられる日々。
亡き婚約者を心から愛するダグラスは、彼女が遺した美しい刺繍と、知性溢れる手紙だけを胸に生きていた。
何もできないと言われ続けたレティシアは、ただ静かに役目を終えるはずだった。
そんな彼女の人生を変えたのは、ダグラスの息子・ルシアン。
誰にも懐かなかった聡明な少年は、たった一度の会話でレティシアの本質を見抜き、彼女の傍にいることを選ぶ。
「俺はアンタが来たことで、これからの人生が良いものに変わると思ってる」
蔑まれることに慣れた令嬢と、大人を見下す孤独な天才。
二人が築く絆は、やがて屋敷を、そしてダグラス自身さえも変えていく。
だが、ダグラスが愛してやまないアナスタシアの面影には知らぬ秘密が隠されていて——
番ではないと言われた王妃の行く末
にのまえ 獣人の国エスラエルの王妃スノーは、人間でありながら“番”として選ばれ、オオカミ族の王ローレンスと結婚した。しかし三年間、彼に番と認められることも愛されることもなく、白い結婚のまま冷遇され続ける。
それでも王妃として国に尽くしてきたスノーだったが、ある日、ローレンスが別の令嬢レイアーを懐妊させ、側妃として迎えると知る。ついに心が折れたスノーは離縁を決意し、国を去ろうとする。
しかしその道中、レイアー嬢の実家の襲撃に遭い、スノーは命を落とす寸前、自身の命と引き換えに広域回復魔法で多くの命を救う。
これでスノーの、人生は終わりのはずだった。
だが次に目を覚ますと、スノーは三年前の結婚式当日に戻っていた。何度死んでも、何度拒絶しても、結婚式の誓いの瞬間へと戻される。
番から逃れようと、スノーは何度も死を選ぶが――。
『嘘の病気で同情を買うな』と私を死に追いやった婚約者、私の墓標の前で額を叩きつけ、血の涙を流して号泣する大破滅!
熾星婚姻届を出す前日、久世景人はようやく、十年遅れの婚約指輪を私の指にはめた。
銀色の輪が薬指に滑り込んだ瞬間、私は照明の下で光るダイヤをぼんやり見つめた。長く続いた待ち時間が、やっと終わったような気がした。けれど次の瞬間、彼は私の手を見下ろし、まるで似合わない品物を評するように静かな声で言った。
「正直、澪の手ってあまりきれいじゃないよな」
私は言葉を失った。
景人はそのまま私の指先を取ると、さっきはめたばかりの指輪を抜き取った。十年待ち続けた指輪は、彼の手のひらの上で冷たく光っていた。
「この指輪、瑠奈の手にあったほうが似合うと思う」
私は手を引き戻し、信じられない思いで彼を見た。
「どういう意味? 瑠奈と結婚するつもりなの?」
景人は目を伏せ、指輪の縁を指先でなぞった。まるで、たいしたことではない問いを少し考えているだけのようだった。
「そこまでじゃない。ただ、会えない時間が長くなると、どうしても瑠奈のことを考えるんだ」
その瞬間、私は自分がどうやってあのタワーマンションを出たのかさえ覚えていない。