鑑賞用王女は森の中で黒い獣に出会い、愛を紡ぐ
モノレス王国に誕生したクラリッサ。その美しさから女神カロンの生まれ変わりだと言われ、生まれたその瞬間から父親の溺愛を受けた。
しかし、それは溺愛という名の束縛であり、人から羨望されるようなものではなかった。
王族であろうと学校へは行かなければならない決まりがあるが、クラリッサだけは特例として入学さえしなかった。家庭教師をつけることもせず、完璧な淑女になるレッスンだけを受け続ける日々。
そして十九歳になる頃にはクラリッサはこう呼ばれるようになった。
【鑑賞用王女】
一目見れば誰もが見惚れる美貌を持つ王女だが、妻にすれば必ず手に負えなくなる。その美しさを保つためにはどれだけの金が必要なのか想像もつかないと誰もが口を揃える。
クラリッサの仕事は国王が開催する名もなきパーティーに主役として出席して長蛇の列を作る男達に計算された完璧な笑顔で対応すること。
椅子に座って笑顔を見せる人形のような毎日を過ごすことに“うんざり”していたクラリッサはある日の夜、いつも通りテラスで風に当たっていると森のほうで何かが光ったのを見た。
裏庭から通じる森には残虐なダークエルフが住んでいるため、けして近付いてはならないと言われていたが、クラリッサは屋敷を抜け出して森へと行ってしまう──
しかし、それは溺愛という名の束縛であり、人から羨望されるようなものではなかった。
王族であろうと学校へは行かなければならない決まりがあるが、クラリッサだけは特例として入学さえしなかった。家庭教師をつけることもせず、完璧な淑女になるレッスンだけを受け続ける日々。
そして十九歳になる頃にはクラリッサはこう呼ばれるようになった。
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一目見れば誰もが見惚れる美貌を持つ王女だが、妻にすれば必ず手に負えなくなる。その美しさを保つためにはどれだけの金が必要なのか想像もつかないと誰もが口を揃える。
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