誰も残らなかった物語

 アリシアはこの国の王太子の婚約者である。
 しかし、彼との間には愛は無く、将来この国を共に治める同士であった。
 そんなある日、王太子は愛する人を見付けた。
 アリシアはそれを支援するために奔走するが、上手くいかず、とうとう冤罪を掛けられた。

「嗚呼、可哀そうに……」

 彼女の最後の呟きは、誰に向けてのものだったのか。
 その呟きは、誰に聞かれる事も無く、断頭台の露へと消えた。
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