恒久の月

漢の武帝の時代、李延年という1人の宦官がいた。
その宦官は歌と美貌によって武帝に仕え、『絶世傾国』と呼ばれる歌を歌った。

 北方有佳人 北方に美しい人がおります
 絶世而独立 その美しさはこの世界で唯一のもの
 一顧傾人城 その美しさは一目見やれば城が傾き、
 再顧傾人国 再度見やれば国が傾くほど。
 寧不知傾城与傾国 その美人は城や国を危険にするけれど、
 佳人難再得 今を逃せばこんな美人はもう2度と手に入りません。

その後、李延年の思惑通り妹である李夫人は後宮に入り、武帝の子を賜った。
これが知られている史実。
そしてこれから語られるのは、この歌に込められた李延年の思い。

注意:前半はBL的表現ですが展開上しかたがないのです。すみません。
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