愛を知らずに、愛をした
キャリア組の警察官・宇良木美散は、未だ警部の地位に留まり続けている。
昇進の話が出るたび、「現場にいたい」という理由から何度もそれを蹴ってきた、周囲から見れば少し変わった男だ。
両親を失った甥・時雨と暮らしながら、精神科医である恋人・藤川響とも良好な関係を築き、刑事として変わらない日々を送っていた。
そんなある日、三か月前に起きた未解決事件と酷似した殺人事件が発生する。
防犯カメラに映る謎の女。接点の見つからない被害者たち。
捜査を進めるにつれ、事件に関わる人々が隠していた秘密と、それぞれが抱える過去が少しずつ浮かび上がっていく。
そして美散自身も、これまで目を背け続けてきた過去と、向き合うことになる。
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