物語を食べたい30と失われた歴史の収集人
<遥か昔、人類は繫栄し、そして衰退の末に歴史は分断された>
かつて、科学が人間の手中で働いて、世界を便利に彩った時代があった。
そんな夢のような時代の技術で冷凍された胚から私が育ち、生まれ落ちたのは、なぜか人類衰退後の世界。
聞いたところによると、この時代、地球に存在する人類はもう私一人だけなのだとか。
だから私は物語をむさぼって、かつて存在した同族たちの心を知ることで寂しさを紛らわせてきた。
そうやって、海に半分沈んだ図書館の中で育ての親である養育型AIのムーと一緒に暮らしていた私はある日、奇妙な海底人と出会う。
もう私の他に人間なんて存在しないはず。
けれどびっくり。海底人だと思った生物は、実は正真正銘の人類だったのだ!
歴史収集人のジュウゴと名乗った彼は、私を人類のコロニーに案内してくれる。
そこで待っていたのは、過去に生きた人間である故人AIや、歴史の喪失とともに滅びかけた民族の末裔たちだった。
📖
どうして世界は衰退したのか。なぜ歴史は失われてしまったのか。
時を越えた出会いはやがて、失われた歴史を紐解いていく。
※2.5万字ほどの短編です。
3話以降は7月から連載します。
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