人竜千季
二一世紀半ば、予測された彗星の衝突に備え、人類は世界中で巨大な地下都市の建設を進めていた。その建設現場の一つに伊東 旭という名の少年もいた。
時は流れ、西暦二三〇〇年──二三世紀最後の年、最年少の特異災害調査官・星海 朱璃は黒焦げになった筑波山で奇妙な光景を目撃する。何故か円形に延焼を免れた空間。その中心で眠っていたのは二五○年前の旧文明が崩壊した日、東京で赤い巨竜と戦い人類を救った英雄・伊東 旭に瓜二つの少年。
接触した生物の記憶を保存し、電気刺激によって再現するナノマシン的な特性を持つ微粒子・魔素。それに汚染され、空想が徘徊し想像が人を殺すようになった世界。わずかに残った人類は地下都市に潜み、今も辛うじて生き延びている。
二人の出会いと互いに芽生えた感情が、この状況に変革をもたらし、そしてそんな奇跡を嘲笑うかのように、大いなる悪意もまた動き出す。
※本編で省いたエピソードを短編化した番外編「人竜日記」も連載しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/238840451/417551853
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